皮膚と脳は同じルーツ?オイルマッサージで心が癒される理由
皮膚と脳には、驚くほど深い関係があります
「オイルトリートメントで心身を癒しませんか?」
リラクゼーションサロンやエステの広告で、こんな言葉を目にしたことがあるかもしれません。
「心まで癒されるって本当?」と思う方もいるでしょう。
でも、実はオイルマッサージで心がほっとするのには、ちゃんと科学的な理由があります。
そのカギとなるのが「皮脳同根(ひのうどうこん)」という考え方。
これは「皮膚と脳は同じ根っこからできている」という意味で、エステの座学でも教わる大切な概念です。
■ 皮脳同根とは?
私たち人間は、精子と卵子が出会い、受精卵となってから細胞分裂を繰り返して成長します。
この成長の初期段階で、細胞は大きく3つのグループに分かれます。
- 内胚葉(ないはいよう) … 内臓など
- 中胚葉(ちゅうはいよう) … 骨や筋肉
- 外胚葉(がいはいよう) … 皮膚と脳神経
つまり、皮膚と脳は生まれるルーツが同じ。
だから、肌に触れる刺激は直接、脳へと信号が届きます。
■ 肌に触れられると脳が喜ぶ理由
オイルマッサージで肌をなでられると、「気持ちいい」と感じるのは偶然ではありません。
皮膚と脳は同じ外胚葉から生まれているため、皮膚への心地よい刺激は脳にも心地よく響くのです。
特にリラックスした時に働くのが、脳の視床下部から分泌されるオキシトシンというホルモン。
これは「愛情ホルモン」「幸せホルモン」とも呼ばれます。
■ オキシトシンとは?
- 嬉しい、楽しい、気持ちいいと感じた時に分泌される
- 肌への優しいタッチやハグ、手をつなぐことでも増える
- 赤ちゃんを抱っこすると泣き止むのも、このホルモンの働き
実はオキシトシンをつくる細胞は、生まれてすぐの時期に形成されます。
五感の中でも最初に発達するのは「触覚」といわれ、お母さんのお腹の中にいる時から触覚は働いているのです。
だからこそ、人は肌に触れられることで本能的に安心感を覚えるのです。
■ 触れることは、心にも体にも効く
オイルマッサージを受けると
- 血行促進
- 老廃物や疲労物質の排出促進
- 筋肉のこりやはりの解消
といった体のケアはもちろん、
皮膚を通じて脳へ伝わる刺激が、ストレスを和らげ、脳の疲れまで癒します。
しかもオキシトシンは、受ける側だけでなく、施術を行う側にも分泌されると言われています。
つまり、お互いにとって「癒しホルモン」が生まれる時間なのです。
■ コロナ禍で実感した“触れること”の大切さ
数年前、コロナウイルス感染予防のために外出や人との接触を控えていた時期がありました。
あの時、多くの人が感じたのは、人と触れ合う機会が減ると心まで疲れてしまうということではないでしょうか。
実際、触れる機会が減るとオキシトシンの分泌も減り、ストレスホルモンであるコルチゾールが増えると言われています。
心の疲れは免疫力の低下にもつながり、風邪や体調不良を引き起こすきっかけにもなります。
■ 家でもできる簡単オイルケア
「外出できないけど、触れられる安心感が欲しい…」
そんな時は、家族同士でオイルマッサージをしてみてください。
- オイルを手に取る
- ゆっくり温めながら塗り広げる
- 背中や腕、手のひらなど、やさしくさする
これだけでもリンパ液は流れますし、特に背中は自律神経を整える効果が期待できます。
「上手くやらなきゃ」と思わなくて大丈夫。
大切なのはやさしく触れる時間を持つことです。
■ 体の疲れは心に、心の疲れは体に
心と体はつながっています。
体が疲れれば気分が落ち込み、心が疲れれば体の調子も崩れます。
オイルマッサージは、血流や筋肉だけでなく、脳や心にもやさしい影響を与えるケア方法です。
疲れがたまってきた時こそ、体だけでなく心も同時に癒す時間をつくってみてください。
■ ご予約のご案内
当サロンでは、お客様の心地よさを第一に考え、手の温もりとゆったりしたリズムで施術します。
皮膚と脳の関係を理解したタッチで、心までふわっとほぐれる感覚を体験してみませんか?
「最近、眠りが浅い」
「心も体も重い」
「優しい時間に包まれたい」
そんな方は、ぜひ一度オイルトリートメントをお試しください。ない為にも、適度にストレス発散や疲れの解消は必要です。