冷えと動脈硬化について

先日、「肩がこりすぎ頭痛がしてきて耐えられないから来た」と言う方がご来店されました。
そのお客様は、コレステロール値が高めのようでお薬を飲んでいて、そのお薬の副作用で血行が悪くなると言う事をおっしゃっていました。
ちょっと気になったので、コレステロールと血行不良について関係があるのか少し勉強してみました。
そもそもコレステロールって何?
人間の体の中には、中性脂肪、コレステロール、リン脂質、遊離脂肪酸の4つの脂質があります。
脂質と聞くと体に良くないと言うイメージがありますが、コレステロールは、血液だけでなく、 脳、内臓、筋肉など全身に、分布していて、細胞膜やホルモンや胆汁酸を作る材料で、必要な物質です。
コレステロールの値は、高すぎても、低すぎても病気になるリスクが高くなります。
コレステロールが高いと動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞など、コレステロールが低いすぎると、精神的に不安定になったり、免疫力が低下すると言われています。
コレステロール値は、太いから高い、細いから低いとは限りません。
見た目とは違う場合もあるので、標準体重であったとしても大丈夫と言うことはありません。
動脈硬化とは
動脈硬化は、名前の通り、血管が硬くなることです。
健康な血管であれば、弾力があり柔軟です。
動脈硬化は、加齢と生活習慣が関係していると言われています。
何らかの原因で血管が傷つけられたところに、悪玉コレステロールが血管壁付きに、粥状の柔らかい物質(プラーク)から血栓になり、血管が狭くなり詰まりやすくなることです。
動脈硬化のサイン
脚に筋肉痛の様な痛みやだるさ、足の冷え(左右に温度差がる。)胸が痛い、めまいがするなど
動脈硬化によい食品
当たり前ですが、食事改善、運動、禁煙・禁酒が大切です。
食事について
砂糖やバターを沢山使ったお菓子やお肉など、動物性の飽和脂肪酸を含んだ食べ物は控えると良いです。
野菜や、青魚(サバ、アジ、イワシなど)、大豆製品など血液をサラサラにしてくれる不飽和脂肪酸が多く含まれる食べ物が良いです。
なかでも、体内で合成されにくい必須脂肪酸を多く含まれる食品が良いです。
必須脂肪酸
必須脂肪酸は5つあります。
- リノール酸
- α‐リノレン酸
- アラキドン酸
- DHA(ドコサヘキサエン酸)
- EPA(エイコサペンタエン酸)
EPA(エイコサペンタエン酸)
EPAは、体内で合成されない必須脂肪酸の1つです。
細胞膜を柔らかくしてくれる作用がありますが、酸化しやすい成分でもあります。
酸化を遅らせるためにもビタミンEを含む食品を一緒に摂ると良いです。
EPAの働き
- 細胞膜を柔らかくする
- 血圧を低下させる
- 炎症から守ってくれる
DHA(ドコサヘキサエン酸)
DHAは、必須脂肪酸の一つです。
EPAから体内で変換されますが、変化率が低いため、DHAそのものを、直接食べるものから摂る必要があります。
DHAは、脳や神経系に存在し、脳に必要な必須脂肪酸です。
ちなみに、DHAは、母乳にも含まれている成分です。これからわかるように、人が必要な成分なのです。
DHAの働き
- 脳や神経系の機能を保つ
- 子供の発育に必要
- 血液を流れやすくする
- 体を酸化から守る(抗酸化作用)
EPAは、大人が摂ると良い必須脂肪酸で、DHAは、子供が摂ると良い必須脂肪酸と呼ばれたりしますが、魚の油には、EPAもDHAどちらも含まれているので、よくわからない時は、イワシやサバを食べておくと良いです。缶詰も売っているので、一番手軽に食べれると思います。
運動について
運動は、ウォーキングの様な毎日続けられる簡単な運動を心掛ける。
ハードな運動は、続けるのに困難なので、車で買い物に行く人は、歩いて買い物行ったり、自転車に変えたりしてできるだけ体を動かすと良いです。
ラジオ体操を1日3回、しっかり行うと、一日に必要な運動量になるとか言われているので、ラジオ体操を取り入れるのも良いです。
タバコ・アルコールは、コレステロール値を上げる要因と言われているので、禁煙・禁酒にするとよいです。
体の冷え
「冷えは万病のもと」と言われたりします。
体に冷えがあると、免疫力が低下しやすく、風邪を引きやすかったり、生理痛があったり、肩こり、腰痛などを引き起こしやすかったりします。
病気ではないけど、なかなか改善しにくいのも体の冷えです。
ただ単に、外から温めるだけでなく、体の中から温める必要があります。
冷え対策
体を温める食べ物を食べる
- 生姜
- 白湯
- 根菜類(人参、ゴボウ、レンコンなど)
- 海藻類(わかめ、ヒジキ、のりなど)
- ニラ、にんにく
- ネギ、玉ねぎ
- ゴマ
- 玄米
などと摂取するようにして、体を冷やすアイスや緑茶、コーヒー、南国の果物などを控えると良いです。
体を冷やさない
- 靴下をはく
- 腹巻をする
- 手袋をする
- マフラーをする
- 足湯をする
- 湯船に浸かる
- スカートやショートパンツなど短い服や薄着をしない
など、体を冷やさないように心掛ける事も大切です。
まとめ
コレステロールが体に溜まっても、初期症状や自覚症状がすぐ現れず、気づいたときには結構悪くなっていたと言うことがよくあるようです。
足の冷えや痛みを感じるなど、少しでも体の異変を感じたら病院で検査をしてもらうことをお勧めします。
動脈硬化の検査は、循環器系で診てもらうと良いと思います。
体の中にある血液の状態は調べてみないと分からないですが、毎日サバ缶食べてたら、前回の健康診断で引っかかったコレステロール値も基準値になったと言う話も実際身近な人でもいたので、毎日は無理でも週に数回食べるようにすると良いと思います。
*お薬を飲まれている方、持病をお持ちの方は、お医者さんに許可をもらってからご予約お願い致します。